飛ぶというより落ちて行くもの

 今日、弊社を訪れたお客様は目から鼻に抜けるような明晰頭脳の持ち主。公私ともにご多用の様子だったので僅かな時間ではあったが、実に密度の高い議論ができた。無論、話題も一つの分野に偏らず、国の内外を問わず、あらゆるものに対して即座に答えが出せる意志決定メカニズムの持ち主。夕べは教会道場の宿直当番修行でいささか睡眠不足気味であったが、あくびの一つも出せる隙間がなかった。何故なら、真剣に耳を傾けないと、微妙な部分の理解不足に陥るため失礼にあたるので、議論の最中はまるでジェットコースターに乗っているような気分であった。従って、お客様は頭脳と同様に体型も実にスマート。若い頃のスポーツがスキージャンプ競技というから頷ける。お客様の話によるとジャンプ競技というものは「飛ぶというよりも、落ちて行く」ものらしい。ジャンプのスタート地点に立っても踏切台の向こう側、すなわちスロープの部分はまったく見えないというから、まさに踏切台から先は崖っぷちといった感じなのであろう。飛行中(お客様の表現を借りれば落下中といった方が適切かも)は、微妙な横風を受けることも多く、その度に手を使って風を切り姿勢を制御するというから、この点に於いても空を飛ぶ鳥といった感覚なのだろうと想像がかき立てられた。だからお客様の話は一瞬一瞬が変化に富み、活力に満ちスリルに満ちている。またまたゆっくりと話を聴かせていただきたいものである。

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